イギリスはやっぱりマズい -3ページ目

エリザベス女王の入国も拒否できるやつら

夫ネタさんのブログを
いつも楽しみに読ませてもらっている。
マジでおもしろい
入国査証(ビザ)取得の苦労をお書きになっているので、
私も呼応してみる。


6ヶ月以下観光で英国に来る場合、
渡英にあたってビザ申請は必要ない。
そのほかの、

・6ヶ月以上の長期留学(学生ビザ)
・英国での定住(レジデントビザ)
・就労(労働許可証=ワークパーミット)

などの場合は、入国前に日本の英国大使館に申請して
ビザを取得しておく必要がある

もちろんタダではない
1年の学生ビザだと60ポンド(1万2000円)する。
ちなみにこれは去年の11月に変更になったもの。
昔はタダだったのにねえ。

「学生だけど6ヶ月も滞在しなくていいです」
という場合はもちろん、
あえて学生ビザを取る必要はない。
でもその場合、バイトはできないので念のため
そう、
英国への留学生がちまなこになって
学生ビザが欲しい!」
と思うのは、
すべて「バイト」のためといっても過言ではない。
バイトせず、毎日勉強だけに打ち込めるほど
貯金をバッチリしている学生ばかりではないからだ。
(特に語学学校の学生は)
バイトで得られる知識もあるし、
人間関係も広がるしね。
(ちなみに、学生ビザによる就労時間は週に20時間以内と決まっている)


しかし、
外国人の就労を認めるということは即、
母国の英国人の収入が脅かされるということなので、
言うまでもなく英国政府はいい顔しない。
(日本政府だってそうだ)
「コイツ、勉強もせずバイトして遊んでばっかしそう」
とみなされれば、
容赦なく学生ビザはくれないし、
下手すると入国許可さえおりない
空港の水際で「さいなら~」となったり、
「数日あげるからその間に荷物まとめて帰んなさい」
となる。


英国は島国なせいか、
このへんの外国人に対する対応は厳しい。
特に、
入国管理官の厳しさは世界でも有名だ。
空港の入管でひどい目にあったという話は
引きもきらない。
ひどい目にあわずとも、
いやーな感じの対応を受けた人は多い。

何せ奴らは、恐れ多くも
国家元首であるエリザベス二世陛下が
入国するのを拒否する権利

まで持っている

(というのが謳い文句。
 さすがに、ほんとに拒否なんてしないだろうけど)

サッカーの試合でどうあっても審判の判断が覆らないように
絶対的な権限を持っている怖い人なのである。

にらまれれば徹底的に調べられ、
ともすると難癖までつけられて
誰にでも少しはある後ろ暗い部分を
白日の下にさらけ出し

泣いてわめいて地団駄踏んでもしらんぷり、
容赦なくガハハと笑って
ブラックリスト入り、なのである。
怖い!



それでも入国許可証の欲しいガイジンである私たち。
次回は実際の苦労話について書いてみたい。

親指で「グッ!」


今回は英語関連の話です。
なので、英国に限った話ではありません。



言葉が通じなければ
 ボディランゲージやジェスチャーでなんとかなる


という話をよく聞きます。
もちろん一面では真実なのですが、
そのジェスチャーでさえ国によって違っていたりするので
楽観はできません。


一例を挙げてみますと、

”人差し指と親指を合わせて、ほかの三本の指をぴんと立てる”

もちろん、日本では「OK」の意味であり、
カネ」という意味でもあります。

ですが、
こちらで「OK」を示す場合は通常、例の
親指をグッ!」とやるサインが使われます
(上の絵参照)
これが最初なかなかできませんでした。
あれがオッケーサインだということは
知識としては分かっているのですが
いざやるとなると、
おとなしい日本人にとってはこっぱずかしいものなんです。
また、慣れないと咄嗟に出てくるものではありません。


11月にハンガリーのブダペストに行った時、
ホテルにあった共用パソコンが動かなくなり、困っていたら
もう一台を使っていたアメリカ人がアドバイスしてくれました。
言うとおりにしてみたら見事直ったので、
「直った!」
と英語で叫んで彼の方を向き、「グッ!」とやってみたら
彼も同じタイミングで「グッ!」とやってくれていた時は
ちょっとうれしかったです。
ああこれでいいんだな、
使い方間違ってないじゃん
と妙に喜んだものでした。


で、もう一方の「カネ」ですが
手を上向きにして
親指と、ほかの4本の指をこすり合わせるようにします

お札を数えるジェスチャーなんだと思います。
(日本の「OK」は硬貨の形を表しているんでしょうね)


いまだにどうもうまく行かないのは、
信号のない車道を横切る時です。
クルマが待ってくれたりすると、
お礼のためについお辞儀をしてしまうのですが
ここでお辞儀するのは日本人だけだと思います…
手を上げたりして感謝の意を伝えるようにはしてますが、
あの時はどうやるのが基本なんだろう…

誰か教えてください。




(※上の画像は、
 「イラクで人質になった香田さんが殺害された」
 というニュース速報が流れたときの
 テレビ東京の画面です…
 タイミング悪すぎです

My life in film


英国のテレビ番組っておもしろくないのでほとんど見ないのですが、
今日から始まったコメディがなかなかおもしろかったです。

 My life in film(Sundays, BBC TWO at 9.30pm)

主演は「ラブ・アクチュアリー」でモテるためにアメリカに行くモテないコリン役をやったクリス・マーシャル

主人公のアートは売れない低予算映画の監督で、
お金がないので映画館の切符切りのバイトをしています。
彼は映画好きのあまり、妄想と現実の区別があいまいになり、
見るものすべてが映画のように見えていて
(カンフー映画を見た後みんな
「アチョー」ってやりたくなるのとちょっと似てる?)
そこから騒動が巻き起こります。

第1回目の今日は「Rear window」。

アートは隣の家を覗いている間に
(ストーカーではないと主張しつつ)
いつも激しく口論していたカップルのうち
女性がいなくなったことに気づきます。
そして「まさか男が彼女を殺したのでは」
と思い込んでしまうのです。
そう、ヒッチコックの「裏窓」です。

アートのフラットメイトで唯一の友達であるジョーンズと協力し、
ゴミ袋の中や突然できた裏庭の花畑に
彼女の死体が入っていないか調べるアート。
実は彼女はホリデーでよそに行っているだけなのですが、
殺人の証拠を探すために男の家に忍び込んだアートは
(窓の鍵が開いているところがなんとも…)
ベッドの下に隠れて
男と誰か(実は彼女本人)の電話での会話を聞きます。
「私がいなくてさびしくない?」
と聞かれた男が
「I'm a big boy. I can entertain myself.」
(俺は大人だよ。1人で楽しめるさ)
と言った後、
何かをこする音と荒い息遣いが…
アートは思い切り勘違いして顔をしかめますが、
実は男はスケートボードを磨いているだけという勘違い。



と書いてみるとアホくさいのですが、
いかにも性格俳優で終始にこりともしないクリス・マーシャルは
見ていて楽しいです。
(英国のコメディアンはこういう人が多いですね)

もともとコメディは好きで、
「フレンズ」とかも結構好きなのですが、
英国のコメディはもっとしみったれた感じで親しみがもてます(笑) 
部屋もおんぼろだし食べ物もまずそうだし…

来週もちゃんと見ねば(すぐ忘れちゃうので)

あけましておめでとう

読者のみなさんに日ごろのご愛顧のお礼に
もれなくトラバを送らせていただきます。

2005年もよろしくお願いします。

寝正月

正月だというのに、
(当たり前ですが)初詣ヒットパレードもなく、
テレビではなんか「力自慢コンテスト」とか
ダーツ選手権をやっていて
全然おもしろくありません。
つか、平日に輪をかけておもしろくないです。
なので、大晦日の話をもう少しします。




以前も書いたとおり、
英国ではちょうど日本でのクリスマスとお正月が逆の意味になります。
すなわち、
家族が集まりしっぽりとすごすのがクリスマスなら、
正月は友達が集まって騒ぐ日でして、
ロンドンでは大晦日だけ地下鉄が一晩中走ってます
それも間引き運転じゃなくて普通に。

その上、ビールのフォスターがスポンサーになっていて、
12時くらいから早朝4時くらいまでタダ!!!です。
行く駅行く駅、改札がぜーんぶ開いてるのです。
私は会社にもらった定期があるので
あまり恩恵は受けませんが…


私はというと、
恒例になってる日本食料理屋での年越しパーティに参加してきました。
いつものように何を話したんだかよく分からない話を延々して、
12時過ぎまで飲んでました。
出たのはたこ焼き、チキン、枝豆、シュウマイ、そして鍋!!!! 
やっぱり日本の冬は鍋です! うおーん。
つみれが美味しかった…

店を出ようとしたら、店長が言いました。
今Oxford Circus方面に行くとキスされるから
 気をつけたほうがいいよ


そう、なんだか知らないけどこの大晦日は、
トラファルガー・スクウェアという広場では
誰が誰にキスしてもいいことになっているのです

ええっ♪と思うかもしれませんが、
確かにここでも日本人女性は人気とはいえ、
キスしてくる男にイケメンはいません
そんな人は美しい彼女で事足りているので
わざわざそんな機会を利用しなくていいわけです。
なので、
大体キスしてくる男は中東系のお金もってなさそな人が多いです…。

ここはトラファルガーじゃないっていうのに、
中心部では調子に乗って迫ってくる人がいるんだそうで。
わざわざそういうところに行く人もいるようですが、
女性は気をつけてくださいね。
スリも多いし。


結局家に帰ってきたのは深夜2時前でしたが、
乗り換えの駅では週末並みの混雑ぶりで、
あちこちで奇声を発する暴走ヤングも(笑) 
ふだん週末は誰も通らない家の前の通りも、
4時くらいまで誰かが騒いでました。

ということで、今年もよろしくお願いします。

(写真は駅にある電光掲示板に、ロンドン地下鉄よりの挨拶。
「To all our customers have a very happy 2005」)