イギリスはやっぱりマズい -5ページ目

Yの喜劇

26日はBoxing Dayでお休みでした。
といってもボクシングをする日じゃなくて(笑)、
英国や英連邦の一部で郵便配達員・ごみ清掃員・使用人などに
お礼としてCHRISTMAS BOX を贈って感謝したところから
来てる休日
だそうです。

意外かもしれませんが
英国の公休日にはあまり理由がないものが多いです。
つまり、「○○の日」という意義付けがなく、
単に「夏のバンク・ホリデー」とかいう名前が多いです。
もっとこじつけて休日作らんかい!
と仕事人の私などは思います…


クリスマスの話題ももう飽きたので、
今日は違う話題を少し。

この休暇にいろいろ映画を見ましたが、
映画については疎くあまり本数も見ていない私は、
見た後でいろんなレビューを読んでみるようにしています。
そこで、
「ソフィーの選択」についてのレビューを見た時、
"A moving drama, hankies at the ready!"
と書いてあるのを見つけました。
hankyという英語は聞いたことが無かったので、
なんじゃらほいとすぐにリーダーズ英和+プラスで調べました。

n 《口》 ハンカチ (handkerchief) 《特に レースがついて女らしいもの》.

と書いてあります。
要するにhanky=handkerchiefなわけです。なーんだ。
「感動映画です、ハンカチのご用意を!」
とでも訳しましょうか。


その後ニュースのサイトを見ていて、

"White Christmas woe for bookies"

という見出しを見つけました。
bookiesはbookyの複数形ってことはみなさんもすぐお分かりだと思いますが、
ではbookyとはなんぞや?
またもや辞書を見ると
(うちのはハードディスクにインストールするタイプの電子辞書です
たいへん便利で手放せません)

a. →BOOKISH

とあります。
ではbookishとはなんなのかというと、

 書物(上)の; 本好きの; 読書の, 文学的な; 書物だけの学問[知識]の;
 書物[学問]に凝った; 衒学的な; 堅苦しい, 文語的な; 学者臭い


とあります。

英北部ではクリスマス当日、雪が降って
ホワイトクリスマスになったというニュースなのですが、
雪が降ったのと本好きがどう関係があるのか。
「本好き」と訳しては、つじつまがあいません。

読んでいるうちに判明しました。
booky=bookmakerだったのです。

ブックメイカーというのは公認の賭け屋のことです
Ladbrokesとか有名なのがたくさんあり、
どの街の大通りにもあるほど有名。
最大手のWilliam Hillはロンドン証券取引所に上場していて、
値上がり率の高いトップ100銘柄にも入っているほどです。
サッカーなどスポーツの賭けはもちろん、
「ベッカムはほんとに浮気をしたか」
とか、そういうくっだらないことでも賭けをしてます。

つまり、このニュースは
雪が降ったために、
「クリスマスに雪が降るかどうか」の賭けでオッズの高かった「雪が降る」にかけた人にお金を払わなくてはならなくなり、
賭け屋が損をしたという話でした。

yをつけただけでいろんな意味になるんですねえ。

映画いっぱい見ました

浦沢直樹「Monster」全18巻を読み終えて思いだした映画があります。




タイトル: ソフィーの選択
です。

もう20年も前の映画なのか~。
正直メリル・ストリープって好きじゃない女優ですが
(じゃあ好きな女優は?と聞かれると誰もいない)
この映画だけはすごく好きです。
いや、女優がどうとか演技がどうとか難しいことをいう前に
テーマがもう…
何も言えないです。
おいそれと語るのが躊躇されるような、
そんな悲痛な映画。

なんというか、反戦映画ってとにかくたくさんあるし、
いいものもありますけど、
戦争を経験したことのない私たちにとって
「戦争はいけない。人殺しはいけない」
と口で言うのってたやすいと同時に
直接心には響かない気がする。
けれど、この映画では
「こんな選択」をソフィーに強いた戦争が
体が震えるほど憎くてならなくなります。

特に、家庭を持つ人なら。

それなのに、
ラストシーンの美しさといったら。
たぶん私の知る映画音楽の中で、
最高に美しい曲がバックに流れています。
ただただ美しすぎます。

日本ではまだDVD化されていないようですが、
ぜひしてほしいです。

はい、ってことで
クリスマスは映画三昧でした。
ほかにはこんなのを見ました。




タイトル: シュレック

見てなかったんです。
ピクサーものは好きです。
Monster's Inc.では号泣したし。




タイトル: 雨に唄えば 50周年記念版 スペシャル・エディション

実はちょっと前に、ロンドンで
英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパルだったアダム・クーパーが主演したミュージカルを先に見て
ものすごーーくよかったので映画も期待してました。
この手の茶目っ気のある古いミュージカルは好きです。
分かりやすいし
何せ笑えるからね。
(分かりにくい映画は嫌い)




タイトル: 102-特別版-

正直つまらなかった。




タイトル: ワンピース THE MOVIE デッドエンドの冒険

実はサンジファンだったり(笑)

テレビで見たのもDVDもまじってますが、
ぐちゃぐちゃだな…

コールド・ターキー

在英6年目、
英国暮らし中級者の私ですが、
正直英国暮らしに染まっているわけではありません。
仕事柄日本人との付き合いのほうが多いですし…
英国の環境にどっぷりなのは、音楽だけですかねえ。

もともと音楽が好きでこちらに来たのですが、
音楽好きの英国人と知り合う機会がなぜかほとんどなく、
「Coldplayのコンサートに行かない?
チケットをもらったんだけど、
私の友達の中で一番彼らを好きなのはあなただから
英国人に言われる始末…(汗)

特に、英国の食べ物については
通り一遍の知識はありますが、
自分でこしらえてみるほどの知識はありません。
そういう時、
本当の英国人の暮らしをよくご存知で、
定着なさっているなぁ~と思う方のブログが
旬のイギリスさんです。
お使いになっている英語も、
ちょっと中部風ですし。
(では私の英語がロンドン風かというと
 必ずしもそうではなく、
 あえて言うなら日本人風です)

クリスマスというと七面鳥(turkey)ですが、
調理方法を写真入りで詳しく載せてらっしゃいます。
手抜きと批判されるでしょうが(笑)、
こちらをご覧になって
英国のクリスマスの一面を垣間見てください。
ちなみに七面鳥は鶏よりちょっとぱさぱさしていて大味です。
それと、付け合せのミニソーセージにベーコンを巻いたもの
単品でも売っていますが、
私は油っこくて苦手です…
(油+油ですから)

毎年恒例、
女王のクリスマス演説も見なきゃ!
(午後3時から)

我が家のクリスマスイブ

 クリスマス・イブですよ。
(日本はもうクリスマス当日ですね)

 英国ではほとんどの会社が半ドンでした。
 が、私は必死に
 通常以上に働いておりました
 みなさん、
 めめめ、メリー・クリスマスぅ(はぁはぁ)。

 ようやく仕事がすんだので、
 買い物して帰ろうと思って
 近くのTesco(スーパー)に行ったら、
 7時前なのにもう閉まっていました…
 しまった!(洒落じゃないです)

 仕方ないので
 マークス&スペンサーでちょこっと買い物して、
 レジのお姉さんがパキスタン系だったので
 「メリクリ」も言わずに帰り、
(このへん、
 宗教に気をつけないといけないところは
 日本と大違い)
 おとなしく「シュレック」を見ました。
 ああ英国のクリスマスイブ(笑)

 ラジオからは例の
 「FAIRYTALE OF NEW YORK」が流れております。
 何回聞いてもいい曲だわこりゃ。

ロンドンのポストコード

 E17というグループの話題が出たので、
 英国のポストコード(郵便番号)の話をしてみたい。
 これを読むと、
 英国へエアメールを出す時の抵抗感がちょっと減ると思うので。

 英国の住所表記はこんな感じになっている。
(ちなみにこの例はほんとにブレア首相の住んでるダウニング街10番の住所)

Prime Minister (1)
10 Downing Street (2)
London (3)
SW1A(4) 2AA(5)
UK (※国内から出すときは勿論不要)

(1)一番最初に宛名を書く。日本と逆。
(2)番地、通りの名前を書く。
アパートなどで部屋番号が入る場合は、
「Flat 12
34 Oxford Street」
というように部屋番号を先に、通りの名前と番地を後に書く。
(3)地名。
(4)(5)これがポストコード
 このコードがあれば住所がちょっと間違っていても着く(はず)。
 逆に言えば、この2つはちゃんと書くように!

 さて、(4)についてだが、ロンドンの場合は
E(東)・W(西)・S(南)・N(北)・C(中央)
 と数字の組み合わせからなり、
 これでロンドンのどのへんにある住所なのかが大体分かる という結構便利なもの。
 つまり、「SW」なら「南西部」だし、
 「EC」なら「中央東部」ということになる。
 数字は中央から離れるほど大きくなると考えれば目安になる
 (違うこともあるけど)。

 ロンドンを訪れる観光客ばかりでなく、在住者も必携の冊子に
London A to Z」というのがある。
(Zは「ゼット」と読む。「ズィー」と読むのは米語!)
 これは通りの名前とポストコード((4)のほう)だけで検索できる
 とてもとても地図帳だ。
 ロンドンの通りにはすべて名前がついているのでできる技。
 つまり、
 住所があればどこへでも訪ねていくことができるのだ。
 これは数少ないロンドンのいいとこだ。

 日本だと、住所が分からない場合に地図をコピーして場所に○してあげたりと
 説明するのがたいへんだったりするが、
 ロンドンだとそういうことはない。
 住所を教えたら後はその人に任せておけばいいのだから。

 ロンドンの黒塗りタクシーの運転手は優秀なことで通っているが、
 ちゃんとA to Zは積んであることが多い。
 「運ちゃんはみんな、地図がなくても一番の近道を行けるんだ」
 と思い込んでいたら、
 道が分からない運ちゃんに出くわしたことがある。
 「A to Z持ってるけど…」と助け舟を出したら
 「なーんだ、持ってるんなら早く言ってよ!」と言われた…(笑)

 A to Zは(4)のほうしか要らない。
 (5)の方は日本の郵便番号の下4桁と同じような扱いで、
 郵便物の宛名としては重要なものだが普段はあまり意識しない。

 ということで、
 英国に郵便を出すときは後ろに書いてあるわけわからん英数字を
 ちゃんと間違えないように書こう